ブランド情報 時間：2023年6月13日
マクロン仏大統領、高価な腕時計を隠そうとし物議醸す
フランスのエマニュエル・マクロン大統領はフランス北部アミアン出身の45歳。多くの大統領を輩出しているフランス国立行政学院を卒業して財務監察官になったあと、投資銀行に転職し、大企業による大型の買収や出資に多く携わり、共同経営者も務めました。その後、社会党のオランド政権時代に経済相に抜てきされ、2015年には景気の低迷が続くフランス経済を活性化させるために「マクロン法」とも呼ばれる大規模な規制緩和を行う法律を成立させました。2016年には政治の刷新を掲げて中道の政治団体「前進」を設立。翌年の大統領選挙で党派を超えた支持を集めてフランス史上最年少の39歳で当選し、右派と左派の2大政党が交互に政権を担ってきたフランスの政治の流れを変えました。
フランスで退職年齢を2歳引き上げる年金改革法案への抗議が続いている中、同国のマクロン大統領がTVインタビューの最中、身につけていた高価な腕時計をわざわざ外して隠そうとしたことが物議を醸しました。
ファールス通信によりますと、マクロン大統領は22日水曜に生放送されたTVインタビューにおいて、退職年齢引き上げに関する年金改革法の実施が必要であると説明しながら、紋章の刻まれた特注品の高価な腕時計を外そうと、手をテーブルの下に入れました。
マクロン大統領のこの行動を映した映像は、SNSで急速に閲覧回数を伸ばし、年金改革法案への抗議デモがおさまらない中での新たな論争の種となりました。
同大統領の反対派によれば、この腕時計は8万ユーロもするということです。
デモやストライキが続くフランスでは22日、100万人以上が集まってマクロン大統領の進める年金改革法案への抗議を行い、450人以上が逮捕されています。